歴史の授業で配られた「米軍の爆撃予告ビラ」~大人を絶句させた小学生の質問とは?

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小学校の歴史の授業で、「米軍の爆撃予告のビラ」が使われました。それを読んだ児童が、ふともらした問いが、大人を絶句させました。さて、どんな質問だったのでしょう。  

人を傷つけたくないって書いてあるけど……



こんにちは。浄土真宗親鸞会由紀です。  
お孫さんやお子さんの学校で、授業の様子を見られたことはおありでしょうか?   
先日、小学校の授業を参観しました。 
6年生の歴史の時間、太平洋戦争が取り上げられていました。 

これから3学期にかけて、明治以降、世界で多発した戦争について学んでいくそうです。  

私の子供時代は、江戸時代くらいまでをゆっくり学んで、明治以降の戦争については突っ込んだ話がないまま、駆け足で終わってしまったので、変ったものだなあと思いました。  

さて、その授業でのこと。 
日本国民に告ぐ」というタイトルのコピーが配られました。 
昭和20年に、米軍が散布した爆撃予告のビラです。  

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(奈良県立図書情報館蔵)  



「日本国民に告ぐ 

あなたは、自分や親兄弟友達の命を助けようとは思いませんか。助けたければ、このビラをよく読んで下さい。  

数日の内に、裏面の都市のうち全部、もしくは若干の都市にある軍事施設を、米空軍は爆撃します。  

この都市には、軍事施設や軍需品を製造する工場があります。軍部が、この勝目のない戦争を長引かせる為に使う兵器を、米空軍は全部破壊しますけれども、爆弾には眼がありませんから、どこに落ちるか分かりません。 

御承知の様に、人道主義のアメリカは罪のない人達を傷つけたくはありません。ですから、裏に書いてある都市から避難して下さい。  

アメリカの敵は、あなた方ではありません。あなた方を戦争に引っ張り込んでいる軍部こそ敵です。アメリカの考えている平和というのは、ただ軍部の圧迫から、あなた方を解放する事です。そうすれば、もっとよい新日本が出来あがるんです。  

戦争を止める様な新指導者を樹てて、平和を回復したらどうですか。  

この裏に書いてある都市でなくても、爆撃されるかも知れませんが、少なくとも、この裏に書いてある都市のうち、必ず全部、もしくは若干は爆撃します。  

あらかじめ注意しておきますから、裏に書いてある都市から避難して下さい」  

(注……原文の旧字体を直したり、句読点を入れたりしました) 



裏面には、戦闘機から爆弾が落とされている写真と、長野や富山など、12の地名が書かれていました。  

米軍ビラ
(奈良県立図書情報館蔵)  

  この年の8月1日から2日にかけて、実際に富山大空襲がありました。  
そのさらに数日後、広島と長崎に原爆が投下され、日本は敗戦を迎えたのです。  
歴史の大転換期のビラに、いろいろなことを考えさせられました。  

子供たちは、「アメリカ人なのに、日本語が分かるのかなと思った」などという素朴な発言から、「人を傷つけたくないって書いてあるけど、そんなら爆弾なんて落とさんとけばいいのに」といった意見まで、自由に発表していました。  

敗戦から70余年、戦争を知らない子供たちが、戦争について考えることは、とてもよいことと思いました。  

「どうして人を殺したらいけないの?」



ところで、その授業のあと、あるお祖母さんが、授業を受けたお孫さんから、こんなことを尋ねられたそうです。  

戦争だったら、人を殺してもいいの?」と。 

「人殺しはいけないことだよ」と話すと、「どうして人を殺したらいけないの?」。  

お祖母さんは、「人の命は、地球よりも重いからだよ」と答えたのですが、さらに、「どうして地球よりも重いの?」と反問され、絶句してしまったのでした。  

あるテレビ番組で、高校生に同じ質問をされ、出演者たちがシーンと静まり返ってしまったことがありました。どんな人でも、答えに窮するのではないでしょうか。  

実は、哲学者も、お手上げです。 
なぜ命が尊いのか、説明できた哲学者を知らないと、P・フット(カリフォルニア大教授)は、論文「道徳的相対主義」に書いています。 
哲学書を何百冊読んでも分からないのです。  

今日でも、世界各地で紛争やテロが頻発し、紙切れのように人が殺されています。  

なぜ人を殺してはいけないのか」  

どう答えたら、子供たちは納得するでしょうか。  
難しい問いですが、大事な問題です。  

この機会に、命の尊さについて学び、考え、未来を担う子供たちに、胸を張って答えられる大人になりたいものですね。  

情報提供 浄土真宗親鸞会由紀

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